信州読書会 書評と備忘録

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2013年07月25日

瀬島龍三 参謀の昭和史 保坂正康 文春文庫

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瀬島 龍三(せじま りゅうぞう、1911年12月9日 - 2007年9月4日)は、
大日本帝国陸軍の軍人、日本の実業家。陸軍士官学校第44期次席、
陸軍大学校第51期首席。大本営作戦参謀などを歴任し、最終階級は陸軍中佐。
戦後は伊藤忠商事会長。


ウィキペディアより。


大本営参謀→シベリア捕虜→伊藤忠商事会長→第二臨調副会長 と
昭和史節目節目にその姿をあらわした
謎多き男の真実をあばくノンフィクションである。
瀬島龍三は山崎豊子の『不毛地帯』の壹岐正のモデルともいわれるが、
『不毛地帯』は未読。長いのでしばらく読まないだろう。
ともかく、陸軍のエリートがどんなものだったかわかるので興奮する。


『沈黙のファイル』は資料が豊富だが、保坂氏の描く「瀬島龍三」のほうが、
瀬島の履歴改ざん(ロシア捕虜時代の話や参謀としてのソ連との敗戦協定の話)を
弾劾しつつも著者の瀬島に対する愛が伝わってエロティックだと思う。



保坂氏の著作の、ことのほか小説的な記述に鼻白む向きもあるが、
保坂氏が取材過程で発掘した元情報参謀、堀栄三氏の著作など
ノンフィクションならでは新事実発見ドラマがあるのが見所。

瀬島龍三は中曽根政権(1982年〜1987年)のブレーンとして、
第二次臨時行政調査会(土光臨調)委員などを務め、政治の世界でも活躍。


ソ連、アメリカのどちらの情報機関にも人脈があったとされるが、
詳細はいまだ不明です。

瀬島龍三―参謀の昭和史 (文春文庫)








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posted by 信州読書会 宮澤 at 10:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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