信州読書会 書評と備忘録

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2013年07月25日

サド公爵夫人・わが友ヒットラー 三島由紀夫 新潮文庫

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「サド公爵夫人」について
澁澤龍彦の「サド公爵の生涯」中公文庫に刺激されて書き上げられた戯曲。
サドが出てこないというミステリー仕立てで読ませる。




「わが友ヒットラー」について
ヒットラーのレーム事件を題材にした戯曲。
国民の支持を、幻の中道政治にとって取り付け、
そこから国家総動員体制に象徴されるファシズムを剔抉するためには、
極右分子突撃隊のレームと、党内左派シュトラッサーを粛清しなければならなかった。


死の商人クルップが、官邸バルコニーでのヒットラーの演説を聴いてこう漏らす。


『あの人の演説は、表側から聴くよりも、裏側から聴くほうが味がある。
よいプリマ・ドンナの歌は裏側へまでひびくんだよ。』

三島事件の演説を思うと皮肉な台詞である。


戯曲中の「アドルストの鼠」の挿話は創作で、三島の面目躍如といった巧みさが光る。



「サド公爵夫人」は翻訳されヨーロッパでも広く上演されているらしい、
普遍的に受容される卓抜な構成を備えている。


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ラベル:三島由紀夫
posted by 信州読書会 宮澤 at 10:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 戯曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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