信州読書会 書評と備忘録

世界文学・純文学・ノンフィクションの書評と映画の感想です。長野市では毎週土曜日に読書会を行っています。 スカイプで読書会を行っています。詳しくはこちら → 『信州読書会』 
Facebookページ
『信州読書会』 
YouTubeチャンネル
YouTubeチャンネル「信州読書会」
*メールアドレス
名前

 

2013年07月25日

老妓抄 岡本かの子 新潮文庫

Sponsored link






人生の酸いも甘いも噛みしめてきた老妓が、
電気工の若者、柚木を家に連れてきて
彼のやりたいと望む発明の仕事を世話してやる。


しかし、柚木は口だけ達者で手がすすまず、
老妓の養女が子供の癖に色目を使ってまとわりつくので
老妓の真意を測りかね、鬱陶しくなって家を飛び出す。
老妓はそんな柚木のわがままさも無関心であしらう余裕がある。


老いの達観に抗う女の情熱が、妄執となるギリギリを描いたエロチックな作品。 



永井荷風の世界を、老妓の視点で描いた傑作。
あるいは、長回ししない溝口健二の映画みたいだ。


下世話に言えば、細木数子がタッキーに何されても許すみたいな話。
隙のない技巧的な文章で、老境の頽廃が優美に描かれている。
人間の毒気に当てられたい人にお薦め。

amazonで買うならこちら『老妓抄 (新潮文庫)』



Sponsored link


ラベル:岡本かの子
posted by 信州読書会 宮澤 at 09:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。