信州読書会 書評と備忘録

世界文学・純文学・ノンフィクションの書評と映画の感想です。長野市では毎週土曜日に読書会を行っています。 スカイプで読書会を行っています。詳しくはこちら → 『信州読書会』 
Facebookページ
『信州読書会』 
YouTubeチャンネル
YouTubeチャンネル「信州読書会」
*メールアドレス
名前

 

2013年07月25日

梶原一騎伝 斎藤貴男 文春文庫

Sponsored link






『巨人の星』『あしたのジョー』の原作者である梶原一騎の評伝。


私が梶原作品で読んだのは『プロレス・スーパースター列伝』
高校生の頃、復刊した『あしたのジョー』友人に薦められて読んだくらいである。


80年代の新日本プロレスはビデオで出た物しか観ていないので、
当時の熱狂はおぼろげにしか知らないが、
3歳の頃タイガーマスクが引退したのは大事件だったのでおぼえている。


『あしたのジョー』は非常に感銘を受けたが、今は読み返す気はしない。
しかし、スランプ時代の手塚治虫が
『あしたのジョー』の何が面白いのか教えてくれと悩んだそうな。


漫画原作という、作家としては評価されずらい仕事に鬱屈を抱きながらも
スポ根ものというジャンルを築き上げ、少年の心を鷲掴みにしたものの
様々なスキャンダルにまみれて不遇の人生を終えた梶原の人生が痛々しい。


感化院で過ごした幼年時代、大山倍達との確執、猪木監禁事件、家族との秘話など
波乱万丈の人生とともに、少年雑誌や格闘技、映画の同時代史も語られていて面白かった。


三島由紀夫に代表される純文学の世界に憧れながらも、
現代でいうサブカルチャーの礎となる仕事しか
残せなかった男の屈託した実像に迫れる一冊。


少なくとも『男の星座』は機会があったら読んでみようと思った。
ちなみに少年漫画雑誌の歴史という点で
「さらば、わが青春の『少年ジャンプ』 」西村繁男 幻冬舎文庫もお薦め。



Sponsored link


posted by 信州読書会 宮澤 at 09:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 評伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。