信州読書会 書評と備忘録

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2013年07月25日

闇の奥 コンラッド 岩波文庫


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★あらすじ
アフリカの最奥地の貿易会社出張所に勤める
クルツは、象牙を蒐集することに天才的な手腕を発揮した。
ある日、音信が途絶えると
いつしか彼は、未開の部族の王として君臨していた。
冒険に魅せられたマーロウは、伝説の男クルツに逢いにゆく。
長い旅路のはてに出逢ったクルツは病に倒れており
密林での孤独と恐怖と全能感によって、ひとつの恍惚状態にあった。



コッポラの『地獄の黙示録 』の原作と呼ばれる作品。


クルツはマルローの『王道 』のグラボに影響を与えている。
(グラボは、密林で部族の王になり損ねて奴隷にされていた。)
クルツが、音楽家であったということから、
同じく音楽家であったポール・ボウルズの
『シェルタリング・スカイ 』を連想させる。


密林のなかでニーチェ的な覚醒を遂げた
クルツの「地獄だ! 地獄だ!」という叫びは印象深い。


ジャングルの中を流れる河を遡っていく叙述は息を飲む。
そしてお約束の現地人による毒矢での襲撃。
(出張所に住み込んだロシア人青年はその後どうなったのだろうか?)
マーロウによる独白からなるという形式なので読みやすい。


反近代に目覚めるヨーロッパ人の雛型を示した作品。冒険好きの人はぜひ。



ちなみに私はかつてマルローの『王道』に感化されて
カンボジアのアンコールワットを目指し、初めての海外旅行に独りで出かけたが、
バンコク空港内でさっそく上着を盗まれ、両替所で紙幣を一枚ごまかされ
初日にして怖気づき、タイ国内を3週間ほどうろうろしただけで帰ってきたことがある。


闇の奥 (岩波文庫 赤 248-1)


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posted by 信州読書会 宮澤 at 08:59| Comment(0) | TrackBack(0) | イギリス文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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