信州読書会 書評と備忘録

世界文学・純文学・ノンフィクションの書評と映画の感想です。長野市では毎週土曜日に読書会を行っています。 スカイプで読書会を行っています。詳しくはこちら → 『信州読書会』 
Facebookページ
『信州読書会』 
YouTubeチャンネル
YouTubeチャンネル「信州読書会」
*メールアドレス
名前

 

2013年06月15日

コミック雑誌なんかいらない!


sponsored link







★あらすじ
芸能人突撃レポーターのキナメリ(内田裕也)は、
「恐縮です」を枕詞に数々の突撃取材を敢行し、嫌われている。


やがて、ワイドショーから干されて、深夜番組の風俗レポーターに
成り果てて、山本晋也の向こうを張る。


たまに後楽園球場で投げるシーンがシュールに挿入される。
ロス事件や山口組の抗争事件、日航機墜落事故など80年代前半の大事件と
おニャン子ブームや松田聖子結婚など芸能関係の話題と日本の風俗が描かれ、
ビートたけしによって豊田商事社長の刺殺事件が再現されて終わる。





★感想
1986年公開。内田裕也企画、脚本。滝田洋二郎監督。


内田裕也のセリフが棒読みで、違和感があるのだが、
感情に抑揚の無い演技に、徐々に引き込まれてしまった。


内田裕也の繊細で不器用な姿に、圧倒される。
山口組事務所と、ロス疑惑の三浦和義の突撃レポートは、
たぶん、やらせなしの本番であると思う。ドキュメントっぽい。
マイケル・ムーアにも影響を与えている。うそ。


取材中に内田裕也がキレると、瞳孔がかっと開いて怖い。
さらに、全身が興奮と緊張で痙攣していて痛ましい。


キャストが、当時としては豪華で、
原田芳雄、安岡力也、桑名正博、村上里佳子、殿山泰司
片岡鶴太郎、渡辺えり子、ビートたけしなどが出ている。


しかし、こう並べていると、今さら豪華でも何でもないに気がつく。
ただ、当時勢いのあったフジテレビ系の人々がキャスティングされている。



ビートたけしによる豊田事件の再現の演技は神がかっており、
暴力的な演技をさせると、やはりたけしはとんでもない才能がある。


そこだけでも、見る価値はあると思う。


ヴェンダースの『東京画』から厚田雄春のインタヴューを除いた部分と
同じ臭いのする、80年代の虚しい日本の風俗を描いた映画。


脚本は、めちゃめちゃで、これといった筋はないのだが面白かった。
最終部分の内田裕也の“I can’t speak fucking Japanese”というセリフにあふれる
珍奇なハードボイルドが、どうしようもなく、ダサく、切なく、いとおしい。


コミック雑誌なんかいらない デラックス版 [DVD]


sponsored link


ラベル:内田裕也
posted by 信州読書会 宮澤 at 14:14| Comment(0) | 邦画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。