信州読書会 書評と備忘録

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2013年06月15日

唐獅子警察


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1974年公開。中島貞夫監督、脚本、野上龍雄、主演、小林旭。
かわぐちかいじの劇画が原作だそうである。


舞浜の漁村で生まれた異母兄弟が、(小林旭と渡瀬恒彦)が
大都会大阪へと出て、極道となって対立するという
カインとアベルというか、エテオクレスとポリュネイケスのような
兄弟葛藤を軸としており、実録路線の東映ヤクザ映画としては珍しく
ギリシア悲劇のようなクラシックな構成となっている。


展開も早く、エピソードも無駄がない。脚本がすばらしい。



★感想
小林旭が、「極道になった以上、親父は組の会長、お袋は姐さんだ」といい切り、
酔っ払いで世間の笑いものだったどうしようもなかった実の親父の全否定し
田舎で不貞腐れて暮らす渡瀬恒彦にもう義理はないと凄むシーンに迫力があった。


ピラニア軍団も多数活躍しており、
けっして集団として描かれて終わりというわけでなく
それぞれソロシーン、というか思い入れたっぷりに
刺されたり撃たれたりするので
川谷拓三や志賀勝、曽根晴美が好きな人にはたまらない。


特に、室田日出男の電工ペンチでの感電シーンは壮絶である。



ただ、志村喬がなぜか、ヤクザの会長役で出ているのだが、
もしかしたら演技が下手くそなんじゃないかと錯覚するほどの
ミスキャストぶりである。世界のクロサワ映画では、
あのとつとつとした語り口が、この上なく魅力なのだが、
怒号飛び交う東映ヤクザ映画で、あの語り口は、説得力がない。


ただに痛ましいだけであった。


『キッズリターン』で、下條正巳がヤクザの親分を演じていたのと同等の痛ましさである。



あと、マイトガイのソリコミが、青みがかっているシーンがあって、それも痛ましかった。
そういう点に目をつぶれば、東映ヤクザ映画が好きな人にはかなりお薦めできる作品。



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タグ:小林旭
posted by 信州読書会 宮澤 at 14:09| Comment(0) | 邦画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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