信州読書会 書評と備忘録

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2013年06月15日

まぶた 小川洋子 新潮文庫


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★表題作「まぶた」あらすじ
15才の少女である主人公のわたしと
50過ぎの独身中年男性の逢瀬をスケッチした短編


★感想
どこの国なのかわからない設定だった。
町で最高のシーフードレストランでふたりはデートするのだが、
外国の港なのか、瀬戸内海の漁港なのか、さっぱり不明。


出てくる登場人物は、白人っぽい気もする。
でも、描写された小道具は日本のものである。
具体的な固有名詞が排除されていて寓話仕立てなのだが、
そのためか、イメージがさっぱり浮かばず読んでいて途方に暮れた。
いままで読んできた小川作品でもっとも、トホホな男性が描かれていた。


デートの後の会計でクレジットカードが取引停止になっていて、
ふたりが店の裏口からたたき出される場面は、結構好きだ。

道徳も社会も人間性も知的さも何もない世界にイメージの構築だけで
ストーリーを作っているところに作者の窒息しそうなほどの苦しさを感じた。
モノクロのホラー小説。題名は『見えない海』にしたほうがいいと思う。

まぶた (新潮文庫)



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posted by 信州読書会 宮澤 at 13:58| Comment(0) | 日本文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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