信州読書会 書評と備忘録

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2013年06月13日

オセロー シェイクスピア 新潮文庫

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★あらすじ


ムーア人の将軍オセローはヴェニスの議官ブラバンショーの娘
デスデモーナを連れ去って妻にした。



デスデモーナは、オセローの勇敢な半生を聞いて好きになったのだった。
(まあ、この勇敢な半生が、ほとんど作り話だったら面白いのだが)
娘がムーア人に嫁いだので、ブラバンショーは後に憤死。

オセローはトルコ軍を迎え撃つためサイプラス島の司令官として赴任。
キャシオーは副官となる。しかし、トルコ軍は嵐で勝手に壊滅する。


旗手イアーゴーは副官に任命されなかったことを恨んで、
デスデモーナとキャシオーの不倫をでっち上げる。
オセローは嫉妬から、妻を絞め殺す。
イアーゴーの奸計であったことを知りオセローは自殺する。


★感想
シェイクスピアの四大悲劇のひとつ。
『マクベス』と『ハムレット』しか読んでいなかったので読んでみた。
なんたることか! 感情移入できる人物が一人も出てこない。



この作品の植民地主義的な世界観が、かなり鼻につく。
オセローは、ムーア人として、常に人種差別を受けているが
司令官まで出世し、その上に白人の美人を妻にしたから
やっかみ受けて、策謀の餌食になったということである。


一番問題なのは、攻めて来るはずのトルコ海軍が嵐で勝手に壊滅したことだろう。
カタルシスなき軍隊組織に陰湿な人種差別が爆発した悲劇である。ただそれだけだ。


シェイクスピアよりラシーヌが偉大だと思っているのはフランス人だけらしい。
シェイクスピアっていうのは、文辞はえげつないし、露悪趣味があって、
おいおいいいかげんにしろよ、と思わせるところがけっこうある。


シェイクスピアの悲劇に出てくる女性というのはなんか、貧血気味で肉感に乏しい。
一方、ラシーヌの悲劇に出てくる女性は、みんな縦巻のパーマをかけて
ゴテゴテした衣装を着て、宝石でキラキラしている気がする。
イギリス人とフランス人の違いなんだろうが…。ラシーヌのほうが好きだ。


オセロー (新潮文庫)



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posted by 信州読書会 宮澤 at 12:19| Comment(0) | 戯曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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